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ブン殴られても立ち上がるブログ

2020/1/27 #1 「セトウツミ」(2016)

 

監督 : 大森立嗣

 

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瀬戸(菅田将暉)と内海(池松壮亮)がただ放課後に指定の場所(公園の階段)で落ち合い会話するだけというシンプルな設定。出てくる女性も中条あやみと瀬戸のお母さんくらいで、脇役も数人なので肩の力を抜いて観れた。こんなに女性がいない映画を観たのは豊田利晃監督「青い春」(2002)くらいかも(小泉今日子といじめられっ子の彼女だけだった気がする)。



↓ネタバレ含む感想↓

 

 

内海という人間が厨二病的な、いわゆる「誰も寄せつけない」という感じなのに、そのパーソナルスペースにズカズカで土足でお邪魔するのが瀬戸。しかしその感じも違和感がない。そして内海という人間が心の底では「(心を融かす)誰かを求めていた」という感じが物語が進んでいくにつれて出てくるのがいい。

瀬戸と樫村さん(中条あやみ)の一方的な片思いの関係もいい。瀬戸の樫村さんとのやり取りがやっとの思いで手に入れたメールアドレスから呆気なくLINEに変わる姿も。しかしそれは樫村さんの内海という人間への恋心の為であるのだと思うと、樫村さんという美人が急に小悪魔に見えるのも、俺のイケてない高校生活を想起させる…

 

しかしこんなに話さないし冷たくあしらわれる内海に恋をしている樫村さん、って感じだが、途中のサッカー部の陸上トレーニングの時に笑顔で手を振りあったアイツは誰なんだ?となる。そいつで良くない?早歩きから競歩の間ぐらいの速度で歩かれても追いかけてまで話しかける樫村さんから見る内海に恋した理由は?となってしまう。

内海も樫村さんからバレンタインのチョコをちゃんと貰うし、ちゃんと連絡先も交換してる。説明セリフや演技で証明出来ないならわざわざ入れなくて良かったのでは…となった。樫村さんがただの彩りにしか扱われてない。

ハンバーグの上にそっと添えられたセロリみたいな節がある。

 

でも何はともあれ考えずに観れたので是非「セトウツミ2」を作って欲しいと思った。

内海に彼女が出来て瀬戸を困らせるなど、色々やり甲斐があって楽しそうだ。

 

★7/10

 

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