Keep On Movin'

ブン殴られても立ち上がるブログ

「26才」と「カーロス・リベラ」

時刻が変わった瞬間に「あ、そういえばおめでとう」と母に言われ、兄に「そうだな、おめでとう」と言われる。人生で26回目の"おめでとう"だという事をすでに悟り、26回目の"ありがとう"を返す。

 

深夜、外に出る。残り少なくなったお気に入りの煙草に火をつける。

 

 

ブログを書くにあたり下書きを見ると、公開されなかった25才の誕生日に書いたものが残ってた。

弔いの為にここに上げる。

 

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謙虚だ。素直でいいじゃないか、自分。

 

多分上げようとして忘れていたのだと思う。うっかり屋さんの自分。

 

 

 

 

公園で煙草を吸う。

深夜に真ん中に大きく鎮座する釣りが出来る池を無心で見ながら人生を振り返ると、全くもって最近は心の底から喜べていないことに気付く。

何て言うか、普通の小さな幸せなら山ほどある。けど、やはりそれを覆い隠すように大きな不幸が次々と上から降り、容赦なく俺に襲いかかる。まるで俺の前世が殺人鬼だったかのように。

 

昔は誕生日は嬉しいもんだった。ただ誕生日なだけでみんなが祝ってくれて、全く絡めてない奴からも「コレからもよろしくな」「おう、たまには呑もうぜ」なんてパッとしないやり取りすらも俺には幸せだった。

毎年、幼馴染みから、必ず誕生日の0時辺りに連絡が来ていた。俺は幼馴染みの誕生日を知らないが、幼馴染みは覚えてくれてる。思えばそれが「あぁ、誕生日を迎えたのか俺」という実感を湧かせるひとつのキッカケだったが、今年はまだこのブログを書いている今、来ていない。

しょうがない。唯一去年と今年で違うのは、幼馴染みが結婚したのだ。そりゃ俺の誕生日にせよ、仕事したいし、旦那とイチャイチャしたいだろうし。でも、やっぱり幼馴染みは本当にやりたい事を自由奔放にやって幸せを勝ち取っている、その姿を見て嫉妬してる自分が心の中に、それこそ嫉妬する「リトル森川」がいるんだろうと思う。だからグチグチこんな小さな怒るに値しないどうでもいい事ですら書いてしまう。だから、連絡が無いのも、ひとつの時代の変遷なんだ、ってほんの少しだけ噛み締めてみたりもする。

 

 

 

そして将来を考えると必ず付き纏う"会社"。でもやっぱりそれは忘れたい。誕生日くらいは。

 

 

 

 

HIPHOPはどうだろう。いろんな人の助けもあり、去年EPを出した。有り難いことに、いろいろ呼ばれてLiveをした。もっと曲をやりたいと思った。

幸いなことにいろんな人から「一緒に曲やりましょう」のオファーをもらってる。こんな俺に来るなんて、すごく幸せ者だなと感じてる。今年中に全員とやりたい。歌いたい。Liveしたい。騒ぎたい。翌日酒を飲みすぎたと、ちょっぴり後悔とかもしてみたい。

様々な楽しみを控えるこの創造で、少しだけ飯が食えそう。

 

 

 

自分の属してるグループ"ゆうまーるBP"の代表である ゆうまさんが8年ぶりにワンマンを行う。

失礼な書き方かもしれないが、この人はいつも会うと、何もしてないように見える。何もしてない、つまり裏での苦労がないように見えるのだが、でも実は誰よりも真面目で、誰よりも策略家で、誰よりも努力家である。憶測ではあるが、この人は本当に努力を見られるのをきらう人なんだなと思っている。だから何もしていないように振る舞い、グループのメンバーを1人ひとり残さず気遣い、かと思えば打ち上げでは羽目をハズすなど、人間の魅力そのものを具現化したような人をたぶん素でやってる。演じてない。全てがそのものだ。だからカッコつけたりなんかしない。気に入らない時は優しい顔もピシャリと厳しい顔にシフトチェンジしてその事を伝える。でも、ひとつだけ、些細な事を実は"演じている"。それはグループのみんなには見せないもうひとつの顔で、グループのメンバーが普通にやってる事そのものを敢えて隠してる。隠さなくて本当はいいのだ。より人間味が出て良いのに。でも出さない。それがまた俺の ゆうまさんに対する好感度をグッと上げる。

 

 

 

 

 

 

ここまで書いて、なんか違和感がある。

 

 

そう、自分語りができない。

 

 

 

 

 

 

 

自分というものは愚かで、客観的に捉えてくれたその言葉が今の自分なんだなと落ち着かせてしまい、主観の自分が語れない。それほど俺は、幼馴染みだったり、はたまた ゆうまさんであったり、仲間、家族、友達、そう言った人のお陰でここまで生きてこれているのだ。親には常々「お前は運だけで生きていて羨ましいな」と言われてきた。その通りの人生だ。それを打破するために自分はEPを出して、「どうだ、俺だって自分で生きる力があるんだい」なんて江戸っ子気質のべらんめえ口調で言ってやったりもしたい気持ちだった。実際、EPを製作するにあたり、あまり助言を聞かず、やり方が分からないなりに自分で幅を広げたりして、苦心して、ようやく出した。ゆうまさんからの助言で、MVを出したりもした。そうしたらしばらくしてからそれを見てくれた高校の友達から、こういうメッセージが届いた。

 

 

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「教えてくれ」は俺が出したMVだ。

涙が出そうなほど、嬉しかった。

 

 

そもそも自分がHIPHOPをやる理由のひとつとして、"見返したい奴がいる"、という理由だった。親父は俺に暴力を振るい、高校に行けば色んな奴に罵倒され、殴られ蹴られ、習ってたスイミングスクールでは遅すぎて6,7才年の離れた子と一緒に泳いで、蓋を開ければ何ひとつ魅力のない人間だった。アイツらを見返す。アイツらが俺に恐れをなして声を掛けてきたら、「じゃああの時のことを謝れ。土下座しろ。」なんて逆に声を掛けてやりたい。そんな気持ちが強かったが、それが、見返す相手は聴かず、その必要のない仲間に届く。

その時、音楽は見返すための道具じゃないことを、思い知らされた瞬間でもあった。

 

 

 

人間というのは目立ちたくて仕方がない。本当に目立ちたくない人間なんて本当はいないとさえ思う。俺も世間で言う人見知りだが目立ちたがり屋だからHIPHOPを始めたようなもので、マイクを握ってRAPしてる時が本当の俺だって息巻きながら今も愚直ながらやってる。

 

そもそも目立ちたがり屋じゃなかったら、構ってもらいたくてこんなブログなんか書かない。

 

 

 

そんなこんなで26になった。

 

 

 

 

 

彼女はいない。むしろ、いらないんじゃないか、とさえ思う時もあるが、いや絶対にいるだろという時もある。分からない、どうしたいんだろう。そしてどうしたらいいんだろう。

初めて出来た彼女にフラれた時に言われた

 

「最初からあなたのことが好きじゃなかった」

 

が、3年経っても弧を描いて頭の周りをまだまだ元気に愉快痛快に飛ぶ。

そんな事をもう2度と言われたくはないと心を閉ざし、俺に好意がある人間にすら そういった態度を向けるのではないかと思いながら放つ「また今度」、その"今度"が一生来ないようになってしまう女性が増えていく。

 

最悪で、思い出したくもない厄年を経て、新たに生まれ変わったのか、はたまたそうではないのか。よく分からない人生の中でまたひとつ、無駄な歳をとる。

億劫な誕生日に慰め程度にHAPPY BIRTHDAY TO MEと言う俺を俯瞰に見て「情けないな」と思うのはいつまでなのかは全く分からない。でも、とりあえず何か自分にいい事があるんじゃないかと、ある意味"棚からぼた餅"的な展開を期待してしまう自分がいて、また「情けない」と思ったり。

 

うん、何を語りたいのかすら分からない。自分を語ろうとするとすぐカッコつけたくなる。俺はやはりあの人にはなれない。でもまだ少し続けよう。長々と書いてしまい、ここまで読んでる人は本当にダルい顔なんだろうな、とか、まだ終わらないの?と思っていると思うが、こんな時くらいしか語れないので、もう少し、続けたいと思う。

 

 

"26で、何か変わらなかったら死のう"とは厄年から考えていた事だ。言い換えれば"不幸が続くなら自分の命に区切りをつける"。そのくらい厄年の3年間は無様で最悪だった。厄年のスタートが好きだった彼女にフラれる事だったから。厄年としては最高のスタートダッシュだが、俺にとっては最悪の始まりだったから。

だから厄年を抜けて、何をどう生きるかが肝心になる。もちろん何もしないで変わりたい、幸せになりたいだなんてムシのいい事は言わないが、何かをやってもダメならもうダメだ、それは厄年の悪夢を経験して感じた事である。

 

だから勝負の年でもある。悔いを残したくない。出来るだけ好きな人と呑みたいし好きな人と曲を作りたいし好きな人と笑いたい。それが今年の目標である。絶対にやろうと、心から誓う。

 

 

 

 

自分の人生は、カーロス・リベラなんじゃないかと思う時がある。

 

知らない人の為に、少しだけ教えると、

 

 

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カーロス・リベラはこのブログのアイコンみたいなのにもしてる、ボクシング漫画「あしたのジョー」のキャラクターで、主人公の矢吹丈を苦しめた敵役でもある。

 

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俺みたいな目立ちたがり屋で、華々しく登場する。

 

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女ったらしで、可愛い女性にはとことん声をかける。俺も好きな女性にはアプローチがヒドイので、似てる。

 

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矢吹の前で華々しくKOをし、迎えた矢吹とカーロス・リベラとの直接対決。最初は矢吹を苦しめるも、矢吹特有の巻き返しでカーロス・リベラを倒す。

 

そして、全然出てこなくなって久々に矢吹に会った時は、

 

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もうこんなん。廃人である。

 

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元コーチがこう語るような人間になったのだ。俺も魂の抜けた廃人みたいだ。

 

久々に矢吹に会い、久々に放ったパンチが見る影もない。

 

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でも、カーロス・リベラのこの嬉しそうな顔。俺もそんな感じの人間だ。最近はMC BATTLEで負けてもみんなの前でヘラヘラしてる。力のないパンチラインは簡単にアンサーされる。

 

カーロス・リベラはこの時、たしかわざわざボクシング会場の前まで来て、あんなに有名だったのに、「お前は誰だ?」と言われてしまうんだったと思う。

全盛期の彼を知ってる人間なのに。

 

 

 

俺もそう、仲間や知ってる人に言われる日があるのかもしれない。

それが少し、怖い。

 

今年はそれを、脱却する為に邁進しなければならない。

 

 

 

 

 

 

そんな事を思う26年目の最初の1日。

 

 

 

 

 

 

いいスタートダッシュを切り、死なずに27回目の今日を生きるよう、頑張ろうと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

尊敬するあなたは業火には焼きません。

 

だから待ってろよ、ゆうまさん。