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ブン殴られても立ち上がるブログ

幼馴染、新郎、本日はおめでとうございます

6/2、幼馴染の女が結婚する。

 

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1才の保育園から中学卒業まで、クラス替えが頻繁にあるにも関わらず、ずっと同じクラスだった幼馴染だ。

 

小学校の時、図工の授業でふざけてたら先生に「お前、帰れ!」と言われ「さーせんw」とか言ってたら何故か幼馴染が近寄って来て「何で何も言わないのよ!腹立たないの?」と言われ、別に、と返すと、何故か校長にまで話を通して、俺と校長と図工の先生で話し合い、みたいな場を設けられた。

鋭い眼差しの校長、別に怒ってない俺、弁解する図工の先生。

側から見れば、かなり異質だ。

話し合いを終え教室に戻ると「どうだった?」と幼馴染。沢尻エリカより先に「別に」と言ったと思う。

 

こういう正義感が、少しだけ迷惑だった。

 

幼馴染は、友達が少なかった。

ボーイッシュで、甲高い声だからか、友達は数人しかいないと記憶している。

広く薄く友達を作る俺とは違い、狭く濃く友達を作るタイプで、友達同士で激しく衝突していた。

あまり女性とは絡みない俺にいつも話しかけてきていたが、ずっと近くにいたせいか、まるで双子の片割れみたいな気分で気恥ずかしく、話半分にして避けまくっていたので、今思うと、幼馴染に関するエピソードが死ぬほど少ない。

 

唯一中学時代であったのは、あるモテない奴が「どっちがバレンタインチョコを貰えるか、勝負しようぜ!」みたいな対決があり、モテない俺はどうしても勝ちたくて幼馴染に頭を下げてバレンタインにチョコを作ってもらった。その日貰ったのはその1つだけだった。

結局そいつもどっかで拾ってきましたみたいなチョコを1つ持って、結果はドローという、何と無様で内容の薄いエピソードしかない。

ちなみに有村架純の誕生日はバレンタイン前日の2/13だ。

こんな知識で相殺されただろうか。

 

高校に入学した当初、学校で虐められてると聞いた。

とりあえず幼馴染は俺より一本か二本早い電車なので、寝坊助の俺はタイミングが間に合えばその電車に乗り、幼馴染が降りる駅まで一緒に話を聞いてあげたりした。

後に幼馴染の母親から「あの子、本当に悩んでたの。あの時はありがとう、命の恩人よ」みたいな事を言われた。気がするが、ここら辺も記憶が朧気だ。

 

その後も幼馴染は、付き合った彼氏が家族がいるクソ野郎だったりして、かなり不運な人生を過ごしていたと風の噂で聞いた。

何故か留学しようとカナダに行った。カナダに行くんだ、がんばってな、みたいな送別会を同級生と開いていたが、普通に遅れて行って、幼馴染より、久々に会う女の子に見惚れてここら辺もエピソードがない。

 

幼馴染は馬鹿だったおかげか分からないが、英語ペラペラで彼氏を連れて日本に帰ってきた。

ボーイッシュだった髪型はハリウッド女優みたいな金髪ロングで少し胸の谷間が見えるアホみたいな服を着て。

そんなカナダかぶれの幼馴染の横にいた彼氏はイケメンの日本人だった。

そいつに初めて会ったのは、俺の家族と一緒に合流して行った花火大会と記憶してる。幼馴染から彼氏を紹介されたのはこれが初めてだ。

 

最初はそいつはムスッとしていて、何だこいつ、とか思っていた。人見知りの俺からしてこんな事思わせるなんてひょっとしてキングオブ人見知りを気取ってるんですか?えぇ??ナメないで下さいよ、こっちだってねぇ、小学校の同窓会で、当時呼び捨てしてた女の子に「さん」付けするくらいには人見知りなんだからな、とか思ってたらいつの間にか花火大会は終わり、周りのギャラリーは片付けの準備を始めていた。

一緒に来ていた兄貴が1番前を陣取っていて、その先は頼りないロープに「立ち入り禁止エリア」と紙に書いてあった。飛び散る火花を考慮してだろう。そこに花火大会で終了し、余韻で昂揚した酔っ払いグループがスタートの合図でかけっこしていた。

 

「お前、入れよ」兄貴の悪魔の一声だ。空手のプロの兄貴だから、ここで何か反論を言えばきたねえ花火扱いされると酔っ払いながら冷静に考え、0.0002秒後にはそのグループに混じって一緒にかけっこしていた。

3周目には酔いが回り視界がクラクラし、そのグループから離れ思い切り地面に吐いた。ここで分かる通り、酒にはめっぽう弱い俺だ。クソ兄貴が、とか思って暫く項垂れてたら「大丈夫か?」と声が掛かった。あ、兄貴…!?とここで腐女子が目がハートになるBL展開を望むと思うだろうが、声を掛けたのは幼馴染の彼氏だった。

 

こいつに嫌なとこは見せたくなかった。別に俺はいい、ただ幼馴染の友達がこんなんかよと思われたら幼馴染に申し訳ない、その一心で「大丈夫だから」と引き離そうとしたら「いや、気持ちは分かるで。大丈夫、ここで休憩しな。お兄さん、結構面倒いタイプなんやな」と声掛ける。

関西人なんだ、とボンヤリ思ったが、気が付いたら家だった。

不運な人生の幼馴染を救えるのは、アイツだけなんだろうなと、天井の木目に顔を投影させながら思った。

 

幼馴染は彼氏が住む大阪に住んだ。

 

何回か俺は誘われて行った。一緒にユニバーサルスタジオジャパンに行こうと言われた時、誰がいるの?と言ったら「いや、ウチと彼氏とアンタだよ」と当然のように言われた。

いや、アミューズメントパークで奇数にすんなよ、そうだ、俺は彼女がいないし、女の子を誘ってくれよ、それがいい、とか言ってたが、結局3人になった。ツラすぎる。

 

帰りに幼馴染と彼氏の家に泊まる話になり、そうだ、3人で一緒に銭湯に行こう、となった。銭湯なら男湯で2人だし良いなと思い快諾した。

しかし、何故かよく分からないが、家に帰った時、幼馴染が急にイライラして2人で行って!と言われて、結局彼氏と俺の2人で行く事になった。

 

自転車の2ケツの後ろの席でかなり気まずいなぁ、と思ってたら彼氏が「何で怒ってるんやろなぁ」と口が開いた。その後に、

「あの子にあんな感じで話せるの、羨ましいな。俺はそんな感じで話せんからな。嫉妬やで」

 

幼馴染は、俺はそこまで女と思っておらず、女の子を最大限に尊重する俺がうるせえ馬鹿とか言う女は、嫌いな女か幼馴染だけだった。

年月を経てお互いが心を許せるからこそ為せる事だし、それに嫉妬してる、と言われたのは初めてで、そこからそんな俺に嫉妬する彼氏と距離が縮まった。

 

 

幼馴染と彼氏が結婚すると言ったのは、去年の今頃。

来年結婚式を挙げる、と言った幼馴染夫婦に、その時に爆発的に流行っていたハンドスピナードン・キホーテで買ってプレゼントをしてあげた。激安の殿堂で激高のハンドスピナーに大興奮してた。

 

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ハンドスピナーを上げた理由。

後付けじゃなく、俺はそういう物事に意味を持たせる少しめんどくさいタイプだ。

 

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ハンドスピナー片手に俺をええ奴と叫ぶ彼氏。

 

 

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俺がラップしてる事も知っていて、幼馴染に動画を送り反応を伺っていたりしてる。

 

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"あの判定?の女"はまゆちゃむ。の事で、知り合いだから咎めたけど、そういった、俺の試合でdisる方向性を見失いがちな所もあるのが幼馴染の特徴だ。

馬鹿で、とっても面白い。

 

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"おけピッピ" って何語だろう。

 

こういうのを遡ってたら幼馴染が、また花火大会に来るってなって会えるよな?と言われたが、あいにく会社の勤務と被って行けなくて、でも会おう会おう、としつこく言われて、仕事の疲れも重なってたのもあって、カチンときてキツめに無理だって!と言ったらしょんぼり落ち込んでるヤツとか見つけた。

 

そんな感じで衝突したり仲良くしたりを繰り返した幼馴染は、明日幸せになる。

 

俺は幸せにならなくてもいいが、幼馴染が幸せになってくれればそれでいい。本当にそう思ってる。

 

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ちなみにだが、20年以上の関わりを持ち、彼氏とも仲が良く銭湯に2回言ったから余裕で"スピーチは俺だろう"と高を括っていたが、

一向にスピーチよろしく、と言われないので、ここに書いた。

今んところ、3250文字を超えた。

長い。

 

ご静聴頂き、ありがとうございました。

 

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