2016年 上半期に出た、興味がない人に薦めたい9つのMV
今年も上半期が終わった。
ていうわけで、上半期MV(1/1〜6/30)の良作を振り返り。
MVは、本当に音楽が興味のない人も見てほしい。その曲の世界観が映像でバチッと決まってしまうために、いろいろと試行錯誤して練って練って、完成させるのだ。
メジャーなら色々金を積んで完成させる(もちろんそうじゃない人もいるんだろうけど)が、インディーズやメジャー出たては色んな事をして映像を作る。ダサいのもあれば、いいのもある。しかしみんな本気なのだ。その本気が詰まっていて、自分の心に刺さったMVを紹介したい。
① group_inou「CATCH」
・曲とアニメーションMVのベストマッチ
group_inouのMVに欠かせないAC部というアニメーション・ユニットを起用し、そのAC部の独特な画風×group_inouの独特な雰囲気の曲の化学反応が毎度の如くリスナーの鼓膜に中毒性を産んでいる。このMVは集大成になるかというくらい、いままで排してた色使いをことごとく排除しながらもその画風は健在。未見の方はこのワールドにハマってほしい。
② 南風とクジラ「ショート・ショート・ストロベリー」
南風とクジラ 「ショート・ショート・ストロベリー」MV - YouTube
・物語MVにレトロ風味 × クズ男という斬新さ
大体、インディーズバンドは初めて出すMVで雰囲気や立ち振る舞いが決まる部分がある。これは物語MVで、かなり博打な勝負に出たなという印象だが、今までのインディーズバンドの物語MVとは違い、バンドの色が抜きん出ている。ギターボーカルのみとうポイズンのクズ男加減の演技が好演。ただ、最後の訳がわからない三文芝居CDPRはマジでいらない。
③ uchuu,「SI(G)N SEKAI」
uchuu, "SI(G)N SEKAI" (Official Music Video) - YouTube
・第2のHaKUとなるか?宇宙観を想起させる正統派MV
MVで宇宙観(ふわっとする浮遊感を想起するイメージ)を出すバンドはたまにいる。その中でMVで気持ち良く浮遊感のある表現が出来たバンドだったのはやはり名残惜しくも8/18に解散するHaKU。ハスキーなボーカルと宇宙観は当時の音楽シーンに爪痕を遺した。その後釜、つまり第2のHaKUとして、今の音楽シーンに無くてはならない存在になってほしいところ。バンドの演奏シーンが中心の正統派MVは、こちらを気持ち良い気分にさせてくれる。この路線が続ければいずれはもっと化けるだろう。
④ 銀杏BOYZ「生きたい」
・360度回るMVで魅せる、峯田和伸の本気の情熱
かつて4人体制で生々しい青春をロックで赤裸々に奏でた銀杏BOYZも、今や峯田和伸1人。俳優業もこなし、音楽も?と、まるで星野源みたいなスタイルに疑念を抱いた人も少なくはないだろう。しかし、これを観ればそう言う人はいなくなると思う。カメラがひたすら360度周り、歌う等身大の峯田和伸を見せる。不恰好かもしれないが、本気がビシビシ伝わってきて、最高の峯田和伸がここに見れる。銀杏BOYZは、未だ終わらない。そう思わせてくれる、魂の十数分の映像。
⑤ underslowjams「Prime Shock」
underslowjams / Prime Shock - YouTube
・お洒落+女+HIPHOP=MUSIC is 最高!
最近はシャレオツなHIPHOPが流行りを見せている。例を挙げればSuchmosなんかがスゴイお洒落だ。ただ、underslowjamsはMVにほぼ顔出ししない。ひたすら妖艶に躍るセクシーな女の子や、お洒落な映像が画面いっぱいに溢れる。彼女と家でデートしてこの音楽をYouTubeで流そうもんならもうこの人についていく!ってなるだろう。ならない女は女じゃない、新撰組の斉藤一の言葉を借りればただの糞袋だ。気持ち良い音楽が身体を包み込み、視覚でもしっかり忘れないお洒落な映像は、音楽って最高だなという再認識が頭に浮かんでは離れない傑作。
⑥ あらかじめ決められた恋人たちへ「gone feat.曽我部恵一」
あらかじめ決められた恋人たちへ「gone feat.曽我部恵一」MV - YouTube
・若者感情移入禁止!全ての楽しい事を忘れた年配者に捧ぐ、上質なMV
「年取ったって、楽しい事したいじゃん!」って、素晴らしい事である。邦楽インストゥルメンタルバンドの最高峰とも言えるあらかじめ決められた恋人たちへのメロディに曽我部恵一の甘い声が乗り、このMVは気持ち良いものになっている。年配者にスポットライトが当たるMVって、なかなか無いから良い。
⑦ スカート「CALL」
スカート / CALL 【OFFICIAL MUSIC VIDEO】 - YouTube
・構図の妙。映画?いやこれはMVだ。
カットがいちいち小気味良い。照明や撮影がキチンとなされてるMVは、もはやMVじゃなくて既存映画のMADなんじゃねーのかみたいな雰囲気を生み出す。足のドリーショットだとか海岸沿いの自動販売機だとか、おい、そんな綺麗に女子高生を映すんじゃないよ!と嘆いてしまう。完成度、という点ではピカイチ。青春時代を懐かしみながら見たい。
⑧ The fin.「Through The Deep」
The fin. - Through The Deep - YouTube
・異空間、異世界、異次元音楽
何なんだよこの出で立ち!どっかのヘンテコファッションショーみたいな、ホームレスよろしくな服を着た美女がクソジジイと戯れてるだけ。でも、何なんだろう、音楽と世界観がグルグル回り、自分もその場にいる感じが生まれる。だから、ラストシーンに「クソジジイてめぇー!!」ってなる。歌ってる奴らもお前ら危ないぞ!ってとこでカッコ良い。異世界は何だってありなのだ。
・閲覧注意!殴る蹴るのバイオレンスラブストーリー
今日1番の「誰やねんお前ら」が心の声として聞こえました。さて。こういうヒシヒシくる物語MVは本気で良い。イースタンユースのような魂こもった曲途中の転調から暴力開始。転調が急すぎるから身構えながら観た方が良いかもしれない。矢口真里の元旦那もこのくらいすれば良かったのにね。最後の方のシーン、暴力と愛、これは本当に考えさせられる。監督にお会いしたくなった。
以上9つ。
幅広く調べていくと結構面白いMVは沢山あります。
是非楽しみながら探して下さい。
ちなみに。
岡崎体育「MUSIC VIDEO」は除外しました。体としてはMVへのとめどない嫌がらせだからです。
それでは。
自分がラップをしてる理由
深夜ダラダラとテレビを観てた。
テレビ番組で「追悼・永六輔」という名目で流してたのをチラと見た。
永六輔さんの著書で、「死亡診断書を書いて死んだのではなく、死者を思う心で生き続けてる、その死者を思わなくなった時、その人は死ぬのだ」みたいな文が出た時、俺の友人がふと蘇った。
そいつの名前は佐々木。サッキーって、俺は呼んでた。
まだmixi全盛期の時に大学のコミュニティみたいなものがあって、新設大学で第1期だった俺は、コミュ障だし入ろうと思って入った。
その時のリーダー的存在だったのが、サッキーだった。
サッキーは優しかった。いつも、俺を優しく見守ってくれて、手助けしてくれていた。気が効く奴だが将来への展望もきちんと視野に入れていて、大学2年か3年の時にフォトスタジオを立ち上げていた。
ちょうど俺がラップを始めた時と、同時期だった。
サッキーはいつも言っていた。
「やってんでしょ、ラップ。聞きたいな」
聞かせたかったけど、その時も今も、とても見せられるようなラップじゃなかった。冷やかしと捉えられてもおかしくなかったし、なら、もっとスキルを磨いて披露したかった。
2年辺りからコースも分かれ、会う機会が減った中で、サッキーはフォトスタジオの経営なり何なりで更に会う機会も少なくなっていった。
たまにすれ違うと、久しぶりだなぁ、何してんだよ、元気?なんて、小学校とかの同窓会みたいな話とかしかしなかった。
サッキーに誘われて団体のニコニコ生放送のお手伝いをした。サッキーは現場を上手く回し、手際よく、そして笑顔が絶えなかった。その時に一緒に手伝いに来てた人も、サッキーといると楽しそうだった。
「こいつは将来、いい酒が酌み交わせそうだな」
自然にそう思った。思ってた。
しばらく会わない日々が続いた。
学校から帰ってきたら、大学から一通のメールが来た。
「佐々木さんが亡くなりました」
嘘だろ、って思った。振り返ってないから分からないけど、確か撮影の手伝いして2〜3ヶ月前後だった。悪いイタズラだって信じたかった。
すぐ仲良かった友達に連絡した。
「サッキー、轢き逃げに遭ったらしい。進行方向にいた車を退けようとして行ったらそのまま…」
葬式に行った。
お焼香を済ませ外へ出たら葬式会社の人から、「故人の顔を拝みたい方はお並びください」と言われた。
撮影の手伝いに来てた人が来てた。
友人らしき人に「佐々木の事だからあいつが悪い事したんじゃねーの」と悪態をついていた。殴りたくなったが、現場を見てない人間にそんな事をする資格もないし、あのサッキーが浮かばれないだろうと止めた。
もうすぐ自分の番になる前に、サッキーの顔を先に拝んだ撮影の手伝いの人が戻って行っていた。俯き、次第に膝から崩れ落ち、エンエン泣いていた。
強がってたんだな、サッキーの前で…って思った。
顔を拝んだ。
誰だか分からなかった。正直、違う人を拝んだ気分になるくらい、サッキーだとは思えなかった。
涙を流せなかった。
その後家に帰宅して、風呂場で少し泣いた。本当にサッキーは死んだんだって。
何でラップを見せなかったんだろう。ラップ聞いてスゲーって高笑いして欲しかった。本当にゴメン、サッキー。
それから何年か経って。
未だに下手ながらラップを続けてる。
あの時多分サッキーが「ラップ見せてよ」って言わなかったら、俺も続けていないと思う。
大学の俺のラップを見たがってたのは、2人くらいしかいなかったし、サッキーは唯一の男だったから、自分は男として認めてもらいたかったんだと思う。
ラップをやってる、とfacebookとかで言うと、会った時に「ラップ聞かせてよ」「ヘイ、ヨー(笑)」みたいなのがチラホラ出てくる。
俺は絶対にやらないことにしてる。
馬鹿にされたからじゃなく、サッキーに見せていないからだ。
サッキーに見せないで自分のラップを他の人に見せるのは絶対に嫌だと思ったからだ。
いつかサッキーの実家に行き、線香を入れたいが、場所も全然知らない。
だから、見えないサッキーの姿を、ちょっと空に向けて拝んでみようと思う。
サッキー、空の上から見ていてくれ。大会で優勝して、酒で乾杯しような。
永六輔さんの姿をサッキーに重ね合わせたところで番組が変わりアイドルグループの番組になったのでテレビを消した。
サッキーはいま天国で何をしてるんだろう。
ラップ、続けます。何があろうとも。サッキーとの誓いだから。
6.30 「ゆうまーるBP 東日本橋編」感想とか
どうも。MOVEです。
6.30 東日本橋のBar & Rental Space「NooB」にて、『ゆうまーるBP 東日本橋編』を行いました。
場所はこちら。
あれ、オシャレすぎない?
とお思いの方、安心してください。近日動画を上げますが、ほとんどそれらしさを見せないつもりです。すいません。バトルに集中して頂きたいので。
で、ゆうまーるBPはほぼ毎回ゲストバトラー、つまり強いMCを招待し、参加MCの気持を鼓舞するという事をやっております。
今回のゲストバトラーはTK da 黒ぶち氏。
ADRENALINE 2015 / MC☆ニガリ vs TKda黒ぶち - YouTube
高速フロウでメッセージ性のあるパンチラインを吐き、唯一無二の存在感を魅せる埼玉・春日部レペゼンのMCです。
MC BATTLE最大規模の大会、「UMB」にて埼玉代表に輝くなど、様々な成績を残しています。
地上波のMCバトル番組「フリースタイルダンジョン」でチャレンジャーとして出演してたのも記憶に新しいかと思います。
1st Album「LIFE IS ONE TIME , TODAY IS A GOOD DAY」も発売され、今のバトルシーンを担う1人として注目されています。
「HOPE」
「種」
TKda黒ぶち "種" from ALBUM 「LIFE IS ONE TIME,TODAY IS A GOOD DAY.」 - YouTube
そんなゲストMCを招いた今回のゆうまーるBPのエントリーMCはこちら↓(敬称略)
アブロニカ
MASK
K-真
HERBE
あひる
ゆうま
CAN-K the CONVERSE
inferio
Mk-2
TUMA
ゆうまーるBP主催のゆうまを筆頭に、MASK、K-真、inferioの初参戦組、トラックメイカーとしても活動するアブロニカ、大阪発のインテリ&イケメンのHERBE、あひる、CAN-K the CONVERSEの大会を荒らす若手MC組と、多彩に富んだラインナップ。
普段のゆうまーるBPはエントリーMCが集合し、第1回トーナメント、第2回トーナメントを行い、時間により勝っていないMCのエキシビションバトルなどを行います。
が、
せっかく副代表の自分が企画するので、ちょっと変えてみようと思いました。
↓とりあえず結果を振り返りましょう↓
第1回トーナメント優勝 : TK da 黒ぶち
フロウ vs ライムの対決となった「TK da 黒ぶち vs ゆうま」、2回延長にもつれた「あひる vs MASK」がベストバウトでした。
あひるは流石胎動MC BATTLEの王者なだけあり、延長戦をしっかりとしたSTYLEで乗り越えていて体力が違うなという印象。初参戦組もしっかりカマしていました。あと僕の勝敗は気にしないで下さい。
第2回トーナメント優勝 : CAN-K the CONVERSE
ここからK-真が参戦。
家内を持つ26才サラリーマンが魂をぶつけた「K-真 vs ゆうま」、ユニークな試合内容になった「HERBE vs TUMA」などが面白い試合でした。
中でもベストバウトになったのが「TK da 黒ぶち vs CAN-K the CONVERSE」。第1回では一回戦負けしていたCAN-Kでしたが、自分が持ち込んだトーナメントを覗き対戦相手を知ると、「やった♪」とルンルン気分で持ち場に戻ったCAN-K。対戦内容は動画で上げますが、CAN-Kのキレ味が尋常じゃなかったです。あと僕の勝敗は気にしないで下さい(2回目)
そして、ここで自分の考案したルールをプラスしました。
第1回トーナメント優勝MCと第2回トーナメント優勝MCで闘う、というルールです。
ということで、最終決戦は
TK da 黒ぶち(第1回トーナメント優勝)
vs
CAN-K the CONVERSE(第2回トーナメント優勝)!
果たして結果は… !?
動画にて!
正直機材トラブルが多くて皆様に多大なご迷惑をお掛けしました。すいません。優しくして下さったのにマイクの上で僕をdisるのも仕方ないです。ふざけんなって話ですよね。
今回の様子は近日動画で上げます。
期待していて下さい。
あと今回、みんなが優しく接してくれてとても嬉しかったですし、何より楽しかったです。こんなに優しくされたのは元カノ以来です。嘘です。全員に感謝です。どうもありがとうございました。
ゆうまーるBP恒例の打ち上げはいつものサイゼリヤではなく、ジョナサン。
いつもよりリッチな気分に浸りながら楽しく打ち上げ参加メンバーと会話を弾ませていると、友人から「昨日相席屋で一緒に話した女の子とクラブで遊び行くけど、来ない?」と言われたのですが、わざわざ打ち上げに来て下さったぴのこさんが盛り上げてくれてるのに、俺に対してクソ冷たい変な女の子とクラブなんか行けないと断りました。彼女を作るのはまだ先になりそうです。
ぴのこさん、ありがとうございました。
MOVE